抄録
目立つ物体は即座に目に飛び込んで,浮きでて見えることがある.こうした現象はポップアウトと呼ばれる.様々な画像で顕著領域を良好に推定されているSaliency MapはLaplacian of Gaussianを用いている.そこで本研究では,画像の極値点を用いて顕著領域を推定する手法を提案する.また,視線を次に移動する際に考慮される周辺視では視力が低下するだけでなく,色の弁別能力も低下する.そこで,色情報が画像領域の顕著性に与える影響も同時に調べる.画像を人に提示し,視線を計測し,実際の注視領域を算出する.その実際の注視領域と推定された顕著領域の類似度を算出した.その結果,テスト画像において色の要素を加えた極値点マップの精度が一番良いという結果であった.