水溶性ガス田の坑井(こうせい)では天然ガスの生産効率を向上させるため深さ方向の温度や圧力の分布を測定している.従来ワイヤーの先端に電機式のセンサを取り付けて坑井に下ろし,ある深度毎に温度や圧力のデータを採取して坑井内の分布を把握していた.しかし,ガス層付近の温度や圧力分布は周期的または時間の経過とともに変化することがあり,一度に坑井全体を測定したいという要求があった.近年、こういった用途での光ファイバによるセンシング技術が注目されており、温度に関しては分布的に測定する方法が確立されているが,圧力に関しては未だ実用化されていない.光ファイバを支持体にらせん状に巻き付け,圧力が加わると光ファイバに圧縮歪が発生しこれをBOTDA(Brillouin Optical Time Domain Analysis)により測定する構造の分布型水圧センサケーブルを開発した.