光ファイバ接続部が長期間浸水すると,光損失の増加や機械的強度が低下し,故障の原因となる.そこで,地下の接続部は,通信用とは別の光ファイバ心線(保守用心線)に水が浸かると曲げ損失を与える浸水検知モジュールを設置し,定期的に保守用心線をOTDRで試験することで,各接続部の浸水の有無を監視している.しかしながら,浸水検知モジュールの浸水時の曲げ損失が大きいため,1ヶ所浸水するとそこから先の浸水を検知できず,また,設備DB上の登録値とOTDRで確認したファイバ長の誤差等により,地下接続点が近接している場合は浸水位置の特定が困難であった。そこで,浸水検知モジュールの曲げ損失を抑制し,複数の同時浸水を検知可能とするとともに,保守用心線に反射による目印を付加することで,浸水位置の特定を容易にする検討を実施した.検討の結果,試作を実施,試作品の評価・検証を行い複数の同時浸水の検知及び目印を利用した浸水検知の有用性が確認できた.