ホログラムとは,3次元物体を干渉縞として記録したものであり,3次元像を完全に再現することができる.一般的なホログラムは平面状のものであるため観察範囲が狭く,十分な運動視差を得ることができない.この解決方法として,ホログラムを円筒状にした円筒ホログラムがあり,再生像を360度から観察することができる.しかし,再生像がホログラムの奥にできる虚像型ホログラムでは,ディスプレイを意識せざるを得ないという問題点がある.そこで本研究では,実像型半円筒ホログラムを作製する.これにより,ディスプレイを意識せず,120度の広い範囲から実像を観察することに成功した.
