抄録
次世代の超高密度磁気記録媒体の材料として有望なL1_0-FePtを用いて、平均粒子径が約6.7nm・標準偏差が1.5nm・強いc面配向を示すFePt-Cグラニュラー薄膜の作製に成功した。これを記録層とし、Fe-Ta-Cナノ結晶軟磁性材料を軟磁性下地層としたFePt垂直2層膜媒体は熱安定性(K_uV/K_BT)が81、保磁力分散が0.31で、FePtで現行媒体のほぼ互角の特性を得られることを示した。一方、FePt-CにAgを添加したグラニュラー薄膜では規則度1・強いc面配向・平均粒子径が6.1nm・標準偏差1.8nmの微細構造を示し37kOeという高い保磁力を示し、FePt媒体が熱アシスト磁気記録媒体として有望であることを示した。