環境情報科学論文集
Vol.34(2020年度 環境情報科学研究発表大会)
会議情報

研究論文
震災遺構のない地域における伝承方法としての語り部ガイドの役割と可能性
東日本大震災後の釜石市を事例として
佐々木 啓山本 清龍佐々木 薫子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 49-54

詳細
抄録

本研究では,震災遺構の保存されていない東日本大震災の被災地である釜石市を取り上げ,語り部ガイドツアーへの参加の有無と来訪者の災害に関わる意識の強化との関係性を明らかにし,震災遺構のない地域における伝承方法としての語り部ガイドの役割と可能性について論じ考察した。調査の結果,語り部ガイドツアーの参加によって防災意識が強まり,被災地としての臨場感,迫力をより認識するようになったことが考えられた。また,震災遺構がなくとも,語り部ガイドツアーの参加によって震災遺構を利用した場合と類似的に災害に関わる意識が強まる可能性が示唆された。

著者関連情報
© 2020 (社)環境情報科学センター
前の記事 次の記事
feedback
Top