抄録
近年,コンピュータグラフィックスの分野において流体解析を利用して現実の流体に近い動きをコンピュータ上で実現することを目的とした研究が盛んに行われている.このような研究の発展に伴い,流体シミュレーションを制御することで,流体が指定した形状を形成することを可能とする手法も開発されている.しかし,従来の流体制御手法では,仮想的な外力を発生させることで流体の動きを制御するため,不自然な動きとなる場合が多い.本論文では,流体の一つである水の動きに着目し,シミュレーションパラメータを最適化することにより,流体が不自然な動きをすることなくユーザの意図した水の動きを形成することを可能とする手法を提案する.