抄録
波長200nm台の深紫外発光用AlGaN系結晶を高効率化するため,MOCVD成長温度880℃と920℃,Inフローの有無という2つの観点から,4量子井戸試料のフォトルミネッセンス(PL)評価を行った.PLスペクトル,積分PL強度の温度依存性,励起強度依存性の測定から,成長温度880℃でInフロー有りの試料が比較的高効率であることがわかった.励起強度を増すと非発光再結合準位が飽和し,内部量子効率は増加する傾向となる.レート方程式を用いた近似的な扱いにより非発光再結合定数Aを求めたところ,4桁以上のキャリア密度の変化に対してAは数倍程度の範囲内に収まる結果となり,この扱いが比較的有効であることが示された.内部量子効率の改善には,結晶成長条件の最適化,およびInの微量添加効果の利用が有望と考えられる.