現在,気象レーダーなどレドームの防水対策に一般に用いられているフッ素系撥水剤の代替として,シリカ系の撥水剤を使って、レドームに塗布する前後で水膜による透過減衰量を,1GHzから18GHzのマイクロ波帯で測定した.フッ素系撥水剤は環境負荷が高いと言われており,これに代わる材料が求められている.また,このシリカ系撥水剤は,従来フッ素系擬水剤を施工できなかった,柔らかい素材や,大口径反射鏡アンテナのフィドームなどの場所にも施工可能である.この撥水剤をレドームに塗布した後,水をかけた時の透過減衰量は,水膜のないときの透過減衰量と変わらないことが確認され,この周波数帯での電磁気的な有効性が実証された.