最大比合成ダイバーシチアレーアンテナがワンセグ携帯端末,可搬型液晶テレビあるいは車載用地上デジタル放送受信機に盛んに用いられるようになってきた.搭載機器の形状的な制約から4つのアンテナ素子全てに十分な収納スペースを与えることが難しいこと,さらに機器に近接する人体の影響によっていくつかのブランチのアンテナ利得は主アンテナに比べて低い状態で使用せざる負えないことが多い.この場合,必要な性能を得るために許される利得低下の基準が明確でなかった.そこで今回,ブランチ間に不等電力の状態が存在する条件下における4ブランチ最大比合成ダイバーシチアレーのダイバーシチ利得を解析し,不等電力によるダイバーシチ利得減少量の定量化を図ったので報告する.