抄録
放送波にIPデータを重畳するIPDC技術を用いることで、放送の可能性が広がるのではないかと考えた。理屈では重畳できるものの実際の放送設備で行うことは可能なのだろうか、そしてどのくらいの伝送量が可能なのかと疑問に思い、弊社のマスター設備を用いて検証をおこなった。その結果、放送中でも2Mbps程度ならば映像と音声に影響をあたえずにIPデータを重畳することが可能であることが分かった。現在、「マルチスクリーン型放送研究会」に参加して、IPDCとマルチスクリーン型放送を組み合わせたサービスの研究を行っている。また、今後さらなる検証を進めるために、エリア放送の実験試験局免許を取得した。