抄録
本稿では,従来よりもサブミリメータ分解能を有する距離画像センサを実現するための新たな変調方式の提案と試作デバイスにおける原理検証結果について述べる.提案する変調方式では,光源に短パルスレーザーを用いて,検出素子の光電流応答から距離を算出する.インパルス応答とみなすことができるため,従来のパルス駆動方式で問題であった光源の歪みは,無視することができる.検出素子には,排出制御型電荷変調素子を用いることで,高応答のデバイスを実現できる.テスト画素を0.11umCMOSイメージセンサプロセスで設計・試作し,一画素の計測において,50mmの範囲を平均210umの分解能で取得することに成功した.