抄録
核融合反応のような瞬間的な現象を観測するには,数百Mfpsのフレームレートを持つ超高速イメージセンサが必要となる.本研究では,マルチアパーチャ構造を持つ超高速CMOSイメージセンサを提案する.提案方式では,アパーチャ毎に異なる電子シャッタパターンを適用し,信号電荷を画素に時間多重して蓄積する.その後,得られた画像とアパーチャ毎のシャッタパターンから逆問題を解くことで時間分解する.そのため,時間分解能は一段の電荷転送時間とアパーチャ間のシャッタタイミングのずれにより規定され,従来方式では到達しえない最速のフレームレートを実現できる.