抄録
パルス周波数変調(Pulse Frequency Modulation, PFM)型画素回路は,原理的に感度が低いという問題がある.PFM型画素回路の感度はフォトダイオード(PD)の低容量化により向上できるが,従来の画素構造ではPD面積の縮小を必要とする.これに対し,我々は積層型デバイス技術を用いたPDの低容量化構造を提案する.提案構造では,PDの直下に微小容量を直列に接続することで,PD面積の縮小に依らない低容量化を実現できる.また,PDの低容量化による雑音増大を解析することで,PD容量の下限値を決定した.これにより,PDを従来のPFM型画素回路の10分の1以下に低容量化できることを確認した.