抄録
結晶性酸化物半導体の一つであるc軸に配向した結晶性酸化物半導体を用いたFETが有する極めて小さいオフ電流特性を利用して、各画素に不揮発性アナログメモリを搭載したビジョンセンサを試作した。本センサ内の画素は、通常の撮像データだけでなく任意の参照フレームに対する差分データの取得および長期間保持が可能である。それを利用して本センサは、グローバルシャッタ方式による通常画像の撮像と差分画像の抽出および差分の有無の判定によるモーション検出の機能を実現した。また、3つの動作モード(表示、モーション検出、待機)を有し、各モードにおいて待機状態の回路ブロックの電源を遮断することによって、低消費電力化を実現した。