近年,プロジェクタを用いて実物体に映像を投影し,あたかも実物体の色や形状や変化したかのようにみせるプロジェクションマッピングが注目を浴びている.現在の一般的なプロジェクションマッピングはある固定された視点位置から見た映像を投影しているため,設定した視点位置以外から投影対象を観察すると,映像にズレや歪みが生じてしまう.そこで本研究では,カメラを利用して,観測者が何も装着せずに顔特徴点をトラッキングし,その位置に合わせて定まる最適な視点から見て歪みのない映像を生成して投影することで,従来のプロジェクションマッピングに,運動視差による立体感も加えることができる投影システムを実現する.