映像情報メディア学会技術報告
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40.30 放送技術
セッションID: BCT2016-69
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衛星放送受信用同軸ケーブルのシールド特性評価
*長坂 正史田中 祥次平岡 佑一坂本 徹
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抄録

2016年 8月 1日に超高精細度テレビジョン( 4K・ 8K)衛星放送の試験放送が開始された. 2018年に開始予定の実用放送では,現行の右旋円偏波に加えて左旋円偏波の利用が予定されている.衛星放送の受信システムは,一般的に,受信アンテナで受信した 12GHz帯の放送波を LNBで IF周波数に変換し,同軸ケーブルまたは光ファイバを用いて宅内に伝送する.そのため, ARIB標準規格 STD-B63では,現行の IF周波数である 1032.23~ 2070.25MHzに加えて, BS・ CS左旋円偏波用の IF周波数(以下, BS・ CS左旋 IF)として 2224.41~ 3223.25MHzを規定した.この BS・ CS左旋 IF帯域は 2.4GHz帯無線 LANなどに利用されているため,同軸ケーブルを用いて伝送する場合はケーブルのシールド特性を把握することが重要である.そこで,衛星放送受信用の同軸ケーブルを測定し, BS・ CS左旋 IF帯域である 2GHz以上において 90~ 110dBの遮蔽性能を確認した.この結果をもとに, BS・ CS左旋 IF信号が無線 LANから受ける影響について検討し,共用可能となる見込みを得た.

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© 2016 一般社団法人 映像情報メディア学会
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