抄録
近年のCMOSイメージセンサの性能向上で画質に影響する暗時特性の改善,とりわけWS(ホワイトスポット)の低減が要求されている.WSの原因の一つは撮像素子内の汚染金属によって形成される深い準位の再結合中心であることが知られている.本研究では,画素領域のコンタクト直下に形成したカーボン複合体欠陥にて汚染金属を捕獲することでWSを大幅に低減できることを報告する.PD(フォトダイオード)の極近傍にカーボン複合体欠陥を形成した超近接ゲッタリング技術は拡散の速いFeやNiだけでなく,拡散の遅いWも捕獲することが可能である.カーボン複合体欠陥を形成するゲッタリング領域のレイアウトを最適化することで,チップ内のエリアペナルティを被ることなく,暗電流の増加や画素領域のトランジスタ性能の劣化を抑制できる.さらに,カーボン複合体欠陥の形成条件およびPT(ポストトリートメント)を最適化することでWSを効果的に低減できることを報告する.