抄録
計算機合成ホログラムの像再生シミュレーションを行う際には,高速性を重視しFFTを用いたフレネル回折積分による光波伝搬計算を行うことが一般的である.しかし,FFTを用いる場合,計算上の制約から光波伝搬の正確性や自由度が損なわれるという問題があった.そこで本研究では,フーリエ変換光学系を用いた計算機合成ホログラムに対応した,点光源法に基づく再生シミュレータを作成した.これにより,より自由度が高く,正確なシミュレーション結果を得ることが可能となる.また,シミュレーション結果と光学再生結果を比較し,シミュレーションが正しく行われていることを確認した.