山口県産業技術センター研究報告
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誘導結合プラズマ支援反応スパッタリング法による窒化膜の開発
福田 匠
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2023 年 34 巻 p. 22-23

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抄録

窒化チタン(以下,TiN)膜や窒化クロム膜等に代表される 金属窒化膜は,工具や金型の寿命延長を目的に広く用いら れている.これらの皮膜は,主にアークイオンプレーティ ング法や反応スパッタリング法に代表されるPVD 法により 成膜されているが,山口県産業技術センターでは,通常の反応スパッタリング装置のターゲッ トと基板間にコイルを挿入し,当該コイルに高周波電力を 投入し,誘導結合プラズマを発生させた状態で成膜を行う, 誘導結合プラズマ支援反応スパッタリン グ法による各種窒化膜の成膜を検討しており,様々な有用な特性を確認している. 本手法の成膜対象物として想定される工具や金型は,一 般的に凹凸部や鋭利なエッジ部等からなる複雑な形状を有 していることが多い.そのため,本手法がそれら複雑形状 に対してどのような被覆性を有するかを検討することは非 常に重要である.本報告では特に,立方体形状のエッジ部 におけるTiN 膜の被覆性について検討を行ったため,その 結果を報告する.

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© 2023 山口県産業技術センター
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