山口県産業技術センター研究報告
Online ISSN : 2758-6022
Print ISSN : 1345-210X
最新号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 村川 修
    2023 年 34 巻 p. 1-4
    発行日: 2023/01/31
    公開日: 2023/03/13
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究では,造形条件設定の指針の確立に向けて,数値シミュレーションを用いて造形材料の高温物性値の影響を調査した.また,造形時に生じる熱に着目し,造形物の寸法や高さが造形状態へ及ぼす影響について,二種の造形材料を用いて実際に造形することにより調査した.その結果,造形材料の高温物性値を考慮することにより,数値シミュレーションで残留応力が低い造形条件と,実際の造形で高い相対密度が得られる造形条件とで一致が見られた.また,二種の造形材料ともに造形寸法が小さいほど相対密度は低くなることが分かった.
  • 大井 修, 中野 哲郎
    2023 年 34 巻 p. 5-8
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/03/13
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    乳清の有効利用を目指し,乳清中に約4.6 g/100 mL 含まれる乳糖を活用した機能性乳清飲料の製法について検討した.乳糖に対して約2 倍の果糖を添加した乳清を,酵母(Kluyveromyces.lactis )由来のβ-ガラクトシダーゼで酵素処理することにより,ビフィズス菌の増殖因子としても知られるラクツロースおよび1-ラクツロースを合計で1.0 g/100 mL 含む乳清飲料を開発することができた.
  • 前 英雄, 猪野 陽佳
    2023 年 34 巻 p. 9-12
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/03/13
    研究報告書・技術報告書 フリー
    The performance of materials developed to control the generation of hydrogen sulfide at waste disposal sites was evaluated. A small landfill test tank was filled with crushed waste plasterboard and the hydrogen sulfide concentration of the gas phase above the tank and the leachate discharged from the tank was measured, as well as ORP, TOC, and pH of the leachate. The results showed that the amount of hydrogen sulfide released into the gas phase and into the soaking water was reduced in the experiment with the efficient mixing of hydrog en sulfide inhibitor materials compared to the control experiment.
  • 近藤 拓郎, 松田 晋幸
    2023 年 34 巻 p. 13-17
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/03/13
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究では,粉末焼結式樹脂造形機による造形物の実用的な利用に向けた基礎的な検討としてPP(ポリプロピレン)材及びPA12(ナイロン)材の造形姿勢による引張強度や接着性能,バレル研磨による表面研磨の効果と形状変化について評価を行った.その結果,造形姿勢や接着剤の種類による引張強度の差異や,研磨による表面粗さへの低減効果とエッジ部分への集中的な摩耗を確認し,活用のための指針を整理した.
  • 本田 晃浩, 田村 智弘, 山田 誠治
    2023 年 34 巻 p. 18-21
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/03/13
    研究報告書・技術報告書 フリー
    近年の新型コロナウイルス感染症の流行により,飲食業 界において店舗内での飲食は感染リスクが高いことから, 営業の制限等を強いられたり,利用者の外食減少による売 り上げが低下したりするなどの苦境に立たされている. これに対応するため,感染リスクの低さという理由からテ イクアウトやデリバリー販売を行う事業者が増加している .特に,店舗を持たず,より販売の見込まれる時間や場 所で飲食物を販売できるキッチンカー(移動販売車)の利用 が拡大している.キッチンカーは,販売する飲食物の種 類や車載設備の違い,規模等により,様々なタイプが存在 する.その中でも,予算的にもスペース的にもより手軽 に事業を始められる軽トラックタイプへの要望は高いが, 大型のキッチンカーに比べてキャビン空間が狭く,調理や 販売等の作業性の悪さや快適性の低さが問題であった.そ こで,移動時にはキャビンをコンパクトにでき,使用時に は広くできることを特長とした,軽トラックタイプの拡張 型キッチンカーキャビンを開発した. ここでは,「やまぐちR&D ラボ」の会員である複数の県 内企業とのワークショップを通じて,製品企画から試作及 び評価まで行ったことについて報告する.
  • 福田 匠
    2023 年 34 巻 p. 22-23
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/03/13
    研究報告書・技術報告書 フリー
    窒化チタン(以下,TiN)膜や窒化クロム膜等に代表される 金属窒化膜は,工具や金型の寿命延長を目的に広く用いら れている.これらの皮膜は,主にアークイオンプレーティ ング法や反応スパッタリング法に代表されるPVD 法により 成膜されているが,山口県産業技術センターでは,通常の反応スパッタリング装置のターゲッ トと基板間にコイルを挿入し,当該コイルに高周波電力を 投入し,誘導結合プラズマを発生させた状態で成膜を行う, 誘導結合プラズマ支援反応スパッタリン グ法による各種窒化膜の成膜を検討しており,様々な有用な特性を確認している. 本手法の成膜対象物として想定される工具や金型は,一 般的に凹凸部や鋭利なエッジ部等からなる複雑な形状を有 していることが多い.そのため,本手法がそれら複雑形状 に対してどのような被覆性を有するかを検討することは非 常に重要である.本報告では特に,立方体形状のエッジ部 におけるTiN 膜の被覆性について検討を行ったため,その 結果を報告する.
feedback
Top