岩手医科大学歯学雑誌
Online ISSN : 2424-1822
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原著
象牙質接着材GLUMAを適用した光重合コンポジットレジンシステム(013-LG)の臨床的評価
修復後3ヵ月の観察
小原 雅彦安藤 良彦佐藤 保中嶋 和郎菊池 由紀子小山田 勇樹佐々木 順佐藤 聖西山 恵美子石橋 真喜子安藤 雅文川嶋 敏宏久保田 稔
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1987 年 12 巻 3 号 p. 281-288

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抄録

EDTAとGLUMAの象牙質処理により象牙質との接着を目論むハイブリッドタイプの可視光線重合型コンポジットレジンシステム013-LGを入手し, 臨床に使用する機会をえ, 53症例に修復を施し修復後3カ月までの短期の臨床経過を観察し, 以下の結果をえた。

1. 53例中の48例は臨床的になんら問題がなく良好と判定された。

2. 3例は表面の粗造感, 着色, 軽度の冷水痛により概良と判定された。

3. 2例は脱落し不良と判定された。

以上の結果より, 013-LGシステムは, 歯髄刺激も少なく, 窩壁への適合状態や審美性も比較的良好で十分臨床に使用しうるものと思われるが, 臨床使用に際しては基本的術式を守ることが重要である。

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1987 岩手医科大学歯学会
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