岩手医科大学歯学雑誌
Online ISSN : 2424-1822
Print ISSN : 0385-1311
ISSN-L : 0385-1311
研究
チタンと硬質レジンの接着における各種表面処理剤の効果
桂 啓文荒木 吉馬齋藤 設雄市丸 俊夫細谷 誠
著者情報
ジャーナル フリー

1998 年 23 巻 3 号 p. 177-187

詳細
抄録

チタンと歯冠用硬質レジンの接着強度を改善することを目的として, チタンと親和性の高い表面処理剤を検索するために, 有機チタン系カップリング剤の効果を検討した。 Silicoater 処理および従来のプライマー処理による接着強度と有機チタン系カップリング剤による接着強度と比較を行ない, 以下の結果が得られた。

1. Silicoater 処理およびプライマー処理における接着強度は, 室温保存では Silicoater 処理が最も高く, プライマー処理は低かった。

2. サーマルサイクル後の接着強度は, Silicoater 処理およびプライマー処理でも室温保存と比較して低下した。

3. TTIP 処理における接着強度は, 400℃ 加熱すると室温より高く, プライマー処理より 高かった。

4. チタンの表面処理剤として, TTIP 処理法は従来のプライマー処理より親和性が高く, 接着強度は高い。

著者関連情報
1998 岩手医科大学歯学会
前の記事 次の記事
feedback
Top