2018 年 12 巻 p. 79-83
宮城県北部に位置する伊豆沼・内沼(38˚43’N,141˚07’E)で,2018 年7 月24 日にタナゴAcheilognathus melanogaster を捕獲した.2006 年以来12 年ぶりの再確認であった.タナゴは東日本の太平 洋側を分布域とする在来種で,宮城県では絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)に選定されており(宮城県環境生活部自然保護課 2016),それぞれの地域個体群の保全が重要となっている(Nagata et al. 2018).伊豆沼・内沼では防除活動によるオオクチバスの減少にともない,魚類相の回復が始まっており,今回の再確認は防除活動の成果の一つだと考えられることから,その状況について報告する.