伊豆沼・内沼研究報告
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伊豆沼で確認されたホテイアオイEichhornia crassipes(Mart.)Solms と温暖化による定着の可能性
速水 裕樹 藤本 泰文
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キーワード: 外来種, 気候変動, 駆除, 保全
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2022 年 16 巻 p. 33-38

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抄録

世界の侵略的外来種ワースト100 に指定されているホテイアオイが,伊豆沼の北岸で1,140 株確認され,定着を防ぐため駆除した.本種は繁殖力が強く,6 月上旬に1株が侵入しただけでもこの数に増加すると推測された.本種は低温に弱いことから,現在の伊豆沼の気候で定着する可能性は低いと考えられた.しかし,今後の温暖化シミュレーションを適用したところ,2076 年~2095 年には本種が定着可能な温度条件になると予測され,侵入監視および侵入が確認された際の初期防除の重要性が示された.

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© 2022 公益財団法人 宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団
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