日本救急医学会関東地方会雑誌
Online ISSN : 2434-2580
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症例報告
甲状腺中毒性周期性四肢麻痺3例の臨床的特徴
藤井 公一加瀬 建一
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2020 年 41 巻 2 号 p. 333-335

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抄録

甲状腺中毒性周期性四肢麻痺は, 甲状腺機能亢進に伴って低カリウム血症をきたし脱力発作を呈する疾患で, ほとんどが20〜40歳代の男性に発症する。甲状腺機能亢進の原因は, ほとんどがバセドウ病であり, 発症を契機に診断に至ることが多い。発症の誘因としては, 運動, 飲酒や炭水化物の大量摂取があり, 自験例でも, 2例で運動または炭水化物摂取との関連を疑った。甲状腺腫大があることや血液検査でクレアチニンが低値であることが診断の手がかりとなる。 著明な低カリウム血症により致死的不整脈を合併することがあるため, 早期のカリウムの補正が必要である。ただし, 甲状腺中毒性周期性四肢麻痺の低カリウム血症の機序は細胞内移動であり, 補正も速やかに可能となることが多く, 逆に高カリウム血症に至らないよう補正速度に注意を要する。

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