抄録
本稿は、コロナ禍の福祉教育・ボランティア学習実践における学習者の〈ゆらぎ〉の分析を通して、 そこでの〈ゆらぎ〉の意義を明らかにしようとしたものである。コロナ禍の WC における筆者自身の 〈ゆらぎ〉を分析した結果、コロナ禍の WC は異質な他者との出会いの「型」を実体験を通してまなび ほぐせる場であったことが見出された。さらに、多種多様な「当事者性」をもつ人々の出会いと交流の 中に「当事者性の交差」が立ち現れるような「当事者性学習論」を構築していくにあっては、福祉教育・ ボランティア学習実践において「対峙」が生じるプロセス、異質な他者との出会いの「型」やそこでの 「感性」に〈ゆらぎ〉が生じるプロセスについて、実践の中から丁寧に分析していくこと、そして、こ れらのプロセスやそのプロセスが起こりうる条件を個人の資質や能力に還元するのではなく、集団の 相互作用のなかで捉えていく必要性があることが見出された。