2004 年 11 巻 p. 111-120
本稿では、NPO法人パートナーシップ・サポートセンターが2002年に実施した、国内NPOと企業の協働に関する「パートナーシップ大賞」事業での調査および分析結果にもとづき、NPO と企業という異質な組織がどのように協調しえるのかを例証する。企業の社会貢献の戦略上、NPOとのパートナーシップが注目されているが、一つの協働プロジェクトをどのように評価するのかという点については十分な研究が蓄積されていない。このような状況のなかで当事業はplan-do-seeのシステム評価の手法にもとづき動態的な協働プロセスの把握を可能にした点でたいへん画期的なアプローチを提供している。本稿ではその評価手法について紹介するとともに、どのような改善が必要かを議論する。