抄録
当院は病床数38床と小規模ながら,年間15,800件超の超音波検査を5名の技師で行っている.超音波検査担当者の育成研修では研修項目や研修期間を設定し,指導技師が進捗状況を定期的に確認しながら研修対象技師とのコミュニケーションツールとして活用している.臨床検査科の8名のスタッフが外来診療の状況に対応するためには柔軟にジョブ・ローテーションを行う必要があるため,全スタッフが複数の検査技術を習得する取り組みを計画的に行っている.甲状腺専門病院において複数業務をフレキシブルにローテーションして習得する知識と技術は,対象となる疾患を多角的な視点で理解,解釈する能力の育成に繋がると考える.