抄録
本研究の目的は,心臓外科手術を受ける患者の意思決定に影響する要因について明らかにすることである.循環器専門病院の外来及び病棟で,心臓外科手術を受けた患者19名を対象とし,面接調査を実施し,内容分析を行った.結果,患者の意思決定に影響する要因は,【心不全や狭心症の症状による日常生活の制限やカテーテル治療の苦痛による心臓外科手術の必要性の理解】【心臓外科手術を受けることで症状や日常生活が改善するという期待】【今までの手術経験からの心臓外科手術への思い】【医師の説明から生命の危険性の認識と心臓外科手術を受ける時期の判断】【今までに受けた治療や看護による医療施設や医療者に対する信頼・安心感】などの8カテゴリーが抽出された.患者の意思決定をサポートする看護援助として,初診時から手術までの継続的な看護援助の重要性が示唆された.また,個々の患者の治療経験や心理社会的背景を踏まえたサポート,多職種によるシームレスなサポート体制の促進等が重要であることが示唆された.