日本クリティカルケア看護学会誌
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原著
急性増悪後の回復期にある慢性閉塞性肺疾患患者の全介助入浴に伴う pressure rate product および呼吸機能の変化
佐藤 憲明寺町 優子
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2006 年 2 巻 2 号 p. 45-54

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抄録
慢性閉塞性肺疾患,chronic obstructive pulmonary disease(以下 COPD とする)患者の急性増悪後の回復期における患者 5 名を対象とし,一連の入浴過程における循環動態,呼吸機能および呼吸困難感を明らかにするため,専用リフトによる全介助入浴を行い,水位の相違による検討をした.剣状突起レベルの水位における入浴では,PRP が入浴直後に一時的に有意な増加をきたし,その後入浴中は有意な増加を認めなかった.SpO2は入浴中に一時的に下降したが,出浴までに回復した.また,ETCO2は入浴直後に下降し,入浴中は低値のまま推移したが,出浴とともに回復し,RR は入浴中わずかに増加した.腋窩レベルの水位における入浴では,PRP は入浴直後に増加したのち,入浴中はその数値を維持し,出浴時に下降した.SpO2は入浴中に顕著な下降を認め,剣状突起群に比べ有意であった.ETCO2は,剣状突起群同様に入浴中は有意な下降傾向を示した.COPD 患者の剣状突起レベルの水位における入浴は,PRP,酸素化能を著明に悪化させることなく,また,炭酸ガス排泄能を改善し安全であることが判明した.入浴に関するケアにおいては,患者に対し呼吸負荷がかからず,快適であるように常に配慮することが大切である.
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© 2006 日本クリティカルケア看護学会
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