抄録
本研究では,海外と我が国におけるクリティカルケアを必要としている患者の家族のニードに関する研究の動向を比較するため,過去 10 年間(1996~2006 年)で原著論文 60 件の海外文献を抽出し,周手術期に望まれる看護支援内容について今後の課題を明らかにすることを目的に,先行研究「我が国における研究の動向」の結果と比較検討した.その結果,周手術期における家族ニードに関する研究は 60 件中 6 件,我が国でも研究全体の 30%と少なかった.調査は,質問紙調査法が多く,測定ツールは CCFNI を用いた研究が多かった.研究の目的としては,国内外ともにニードの把握を目的とした研究が半数を占めていた.また,近年海外でも患者の経験に注目した研究がなされていたが,手術を目的とした患者および家族のニードへの具体的支援内容に関する研究は国内外ともに少なかった.今後はより効果的看護支援内容の提示を可能とする研究の必要性が示唆された.