日本クリティカルケア看護学会誌
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研究報告
先天性心疾患術後急性期患児に対する適切な看護介入判断の検討
伊達 清美北尾 良太小西 邦明土井 香藤原 恵子
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2011 年 7 巻 3 号 p. 16-25

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抄録
小児先天性心疾患での術後急性期管理の複雑さから,ICU看護師は常時変化する児に即座に介入判断できるアセスメント力が求められている.そこでこの時期の小児に対して,安全に看護介入する時機を判断するために何をどうアセスメントしているのか,ICU看護経験者17名から清拭場面を想定した聞き取り調査を実施した.その結果,【覚醒・鎮静レベルをみる】【覚醒して循環動態にどう影響するのかをみる】【ベッドサイドのパラメータから覚醒兆候を探る】【循環動態や呼吸状態をみて介入の是非を総合的に判断する】【安全な看護介入(清拭)を行うために必要なことは何か考える】【看護師個々の看護行為(清拭)に対する考え方を明確にする】というアセスメントが介入直前に行われていた.また特徴として,末梢循環や血中乳酸値の変動,術式,肺血管抵抗の変動,看護師の直感が,看護介入の是非を判断する際の重要な根拠になると考えられた.
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© 2011 日本クリティカルケア看護学会
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