日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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原著論文
ペリオテストの測定再現性について
貞光 謙一郎加藤 泰二
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2010 年 30 巻 3 号 p. 220-226

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抄録

近年,インプラント治療は予知性のある欠損補綴治療として認知されており,一般臨床におけるインプラント欠損補綴治療はかなり身近なものとなっている.
しかしながら,インプラント埋入の部位や骨質,骨密度,患者自身の治癒力などによってインテグレーションの時期は一様ではなく,視診,触診,打診音などの臨床的な感覚や標準的な免荷期間だけの判断で最終補綴に移った場合,実際にインテグレーションしていなければアクシデントの原因となり,患者さんとのトラブルにもなりかねない.
このようなアクシデントを起こさないためにも,初期固定やインテグレーションの確認をより簡便に,より確実に診断できる測定装置としてペリオテストがある.
しかしペリオテストに関しては,一部文献等において,数値が安定しない,槌打によってオッセオインテグレーションが壊されるなどという否定的な意見があるが,実際に使用してみてそのような感覚は受けない.
そこで,ペリオテストの測定再現性を調べることにより,オッセオインテグレーションの診断機器としてより安心して使用できる装置であることが証明され,測定に関して注意すべき事項も見出せたので報告する.

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© 2010 特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
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