日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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症例報告
人工的微細運動による骨結合
骨結合不全に対する骨結合促進作用の研究
佐藤 篤高崎 俊輔松本 一文金子 友紀
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2012 年 32 巻 1-2 号 p. 101-110

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抄録

近年,インプラント治療に対してより進化した術式・材料・診断法が開発されている.それによって従来では困難な症例に対しても安全で確実なインプラント治療が可能になってきた.術式として即時埋入法や上顎洞挙上術などは困難な症例に対する有効な治療法である.また,材料として近年のインプラント体表面性状はより短期間での骨結合を可能にしている.さらに診断法としてCT 等の診断機器の進歩もめざましく,よりハイリスクの症例に対してのインプラント治療が可能になってきた.反面,免荷期間終了後のLoss of osteointegration 症例の可能性も否定できない.しかしながらこれまでに,Loss ofosteointegration 症例に対しての有効な治療法は報告されていない.そこで今回,ペリオテストを用いて機械的刺激を与えることにより,それらの症例に対して確実に骨結合を促進させることができた経験を報告する.

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© 2012 特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
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