日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
Online ISSN : 1884-8230
Print ISSN : 1346-8111
ISSN-L : 1346-8111
総説
骨はダイナミックに躍動している
宇田川 信之小出 雅則溝口 利英中村 美どり下平 滋隆田口 明
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 36 巻 3 号 p. 161-

詳細
抄録

骨組織は,骨吸収と骨形成のバランスにより巧妙にコントロールされている.それらのバランス調節は,互いにあたかも連絡を取り合っているかのようにみえるため,この現象は,骨代謝共役(カップリング)と呼ばれる.骨組織は,破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成が絶え間なくダイナミックに繰り返されている.近年,破骨細胞の分化において必須なサイトカインであるRANKL とM-CSF に対してクロストークを行う様々なサイトカインシグナルが破骨細胞の分化と骨吸収を制御していることが明らかとなってきた.さらに,骨吸収の制御機構は骨形成にも重要な役割を担っていることを示す実験結果も蓄積してきた.本稿では,骨のカップリングメカニズムについて,骨吸収能を担っている破骨細胞の分化と機能を中心に,骨芽細胞に発現するRANKL 分子およびOPG 分子に焦点をあて,実験結果を中心に概説したい.

著者関連情報
© 2016 特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
次の記事
feedback
Top