日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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総説
垂直歯根破折の接着治療と予後に影響する要因
菅谷 勉
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2024 年 44 巻 1 号 p. 5-13

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抄録

垂直歯根破折の診断や治療,予防法を明らかにしていくことは,咬合を確保し口腔機能を維持するためにはきわめて重要である.垂直歯根破折は歯頸部から生じて根尖側に伸展していく場合と,根尖部から発生して歯冠側に広がっていく場合があり,その頻度はおおむね同等である.また,垂直歯根破折は,根管と破折間隙から細菌を取り除いて封鎖することと,再破折を防ぐことが主な治療法となる.治療後の予後は術前の歯周組織破壊の程度や築造をはじめとする補綴方法,負荷される咬合力によって大きな影響を受け,歯周組織破壊が生じる前に治療を開始できた症例では,10 年後の生存率が90%を超えており,垂直歯根破折は症例によっては十分に保存治療の適応と考えられる.【顎咬合誌 44(1):5-13,2024

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