日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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臼歯部用硬質レジンの接着強さに及ぼす表面処理の影響
新里 朗高橋 英登横塚 繁雄
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2001 年 21 巻 4 号 p. 482-487

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抄録

臼歯部用硬質レジンが口腔内で機能するには, 修復物.本来の機械的強度だけでなく, 支台歯との適合性と接着, すなわち支台歯との一体化が不可欠な要性となる.この接着に関係している因子の一つに被着面の表面処理があげられる.
そこで本研究では, 臼歯部用硬質レジンの接着強さに及ぼす表面処理の影響を明らかにすることを目的として, 被着面にサンドブラスト処理, シラン処理, 加熱処理を行いレジンセメントにて接着した際の各表面処理条件について, 37℃24時間保存後とサーマルサイクル (4℃~60℃, 3, 000同) を加えた後の接着強さを比較検討した.
被着面に対してサンドブラスト処理, シラン処理, 加熱処理を行うと, 接着強さの向上が認められた.また, サーマルサイクル後でも接着強さの減少は.少なかった.したがって, 臼歯部川硬質レジンの被着面に対しサンドブラスト処理, シラン処理と加熱処理の組み合わせは, 接着強さの向上ならびに接着耐久性の向上に有効であくった.

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