日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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新たなクリニカルリサーチの展開を目指して歯科領域における遺伝性疾患―Runx2/CBFA1を中心として
高森 一乗大橋 英夫渡部 茂高橋 慶壮村上 幸生横瀬 敏志
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2003 年 23 巻 1 号 p. 71-73

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抄録
近年, 分子生物学の発展はめざましく, 多くの原因不明であった遺伝性疾患の原因遺伝子が同定され, その病態も明らかにされてきている, これらの成果は, 医科のみならず, 歯科の臨床にも多くの情報をもたらしている.
われわれの歯科領域は, 硬組織と軟組織が複雑に混在する口腔ならびに顎顔面領域の形態, 発育形成, その機能などに包括的な対応を行っており, 遺伝性疾患においても重要な位置を占める.そのため, 歯科医師がその徴候をとらえ, 疾患を発見することも少なくない.
そこで今回, 歯科領域に関与する全身疾患と遺伝子異常のなかで, 鎖骨頭蓋異形成 (骨) 症〔cleidocranial dysplasia (dysostosis) ; 以下CCDとする〕にスポットを当て, その原因遺伝子であるRnux2/CBFA1について, 自験例ならびに文献的考察も加え解説する.
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