日本地域看護学会誌
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Print ISSN : 1346-9657
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中規模病院の外来看護師による在宅療養支援を可能にする要因
川嶋 元子小野 ミツ難波 峰子今井 恵
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2020 年 23 巻 2 号 p. 52-58

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抄録

背景:近年,医療提供の場が病院完結型から地域完結型へと移行している.そのため,地域と病院をつなぐ外来での在宅療養支援が求められている.

目的:中規模病院の外来看護師による在宅療養支援を可能にする要因を明らかにすることである.

方法:近畿圏内の中規模病院で在宅療養支援を実施している看護師6人を対象に,在宅療養支援の実施の現状についてインタビュー調査を行った.

結果:中規模病院の外来看護師による在宅療養支援を可能にする要因として,外来看護師は【在宅療養支援が必要な患者を把握している】【多職種との連携を図っている】【在宅療養支援が行える協力体制がある】【在宅療養支援を行うための知識と指導力をもっている】【外来看護師としての役割意識がある】の5つのカテゴリーが抽出された.

考察:外来看護師が在宅療養支援を実施するためには,外来看護師だけが抱え込むのではなく,病院全体の取り組みとし,多職種との協力体制を整える必要がある.また,外来看護師自身の役割意識を向上させることや,在宅療養支援を行える看護実践力を高める必要がある.

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© 2020 一般社団法人 日本地域看護学会
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