2026 年 29 巻 2 号 p. 45-53
目的:本研究の目的は,わが国におけるダブルケアラーが求めている支援をマクロ・メゾ・ミクロのレベルごとに明らかにすることである.
方法:医学中央雑誌web版,およびCiNiiを用いて,発行年を限定せず,キーワードを「ダブルケア」として文献検索を行った.日本国内でデータを収集し,ダブルケアラーが「求めている支援」「不足している支援」に関する記述があることを適格基準とし,11論文が分析対象となった.
結果:115コードから19カテゴリーが生成された.マクロレベルでは【ダブルケアラーを包摂する社会の醸成】【アクセスしやすいワンストップの相談窓口の創設】など6カテゴリー,メゾレベルでは【支援者によるダブルケアラーの心情や状況の理解促進】【多様な働き方を可能とする職場の体制整備や支援】など10カテゴリー,ミクロレベルでは【ダブルケアラー自身をケアする時間の確保】など3カテゴリーが生成された.
考察:マクロレベルからメゾレベルに該当する支援ニーズが高く,施策化に向けては,ダブルケアという概念の共通理解や,子どもの年齢,ダブルケアラーの就労の有無別など分野別の実態を明らかにすることの必要性が示唆された.