抄録
本研究では,児童の孤独感対処方略の有効性に着目し,孤独感や孤独感対処方略の使用,そして学級生活満足度との関連について検討した。対象は小学校 4 年生から 6 年生までの 238 名(男子 120 名,女子 118 名)の児童であり,質問紙調査が実施された。分析の結果,孤独感対処方略の中でも肯定的思考と社会接触の有効性が肯定的に評価されていることが明らかにされた。また,学級生活満足度によって孤独感対処方略の有効性の得点が異なることも示された。学級生活満足度の観点から児童の孤独感への対応について議論された。