学級経営心理学研究
Online ISSN : 2434-9062
教育的相互作用の高い学級集団の発達過程と教師の指導行動の関係の検討
河村 茂雄
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2013 年 2 巻 p. 22-35

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抄録
本研究は,教育力の高い学級集団の状態に至るまでの過程を明らかにし,教師が学級経営を展開して行く上での指針を得ることを目的とした。結果,学級集団は,I混沌・緊張期,Ⅱ小集団成立期,Ⅲ中集団成立期,Ⅳ自治的集団成立期および,Ⅲ中集団成立期以後にⅣ自治集団成立期とは認められなかった状態「全体集団成立期」という発達段階が見られることが明らかになった。各段階で特徴的な傾向が見られたが,その段階で学級集団の発達が留まった学級もあったため,次の発達段階との識別は比較的容易に観察された。それは,みんなで合意した学級集団の姿,そのために一人ひとりが守らなければならないルールの理解とそれに基づく行動が,最初は核になる一部の子どもたちに定着し,その流れに反発する子どもたちと折り合いをつけながら,それが学級の約1/3の子どもたちに,約2/3の子どもたちへと広がり,ほぼ全体に広がっていったプロセスであった。したがって,各段階で,学級集団の特徴的な状態が見られ,その段階の定着と次の段階に発展していく背景に,教師の特徴的な指導行動が認められた。
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© 2013 日本学級経営心理学会
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