2006 年 10 巻 1 号 p. 47-54
LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)は,アーキテクチャやOSに依存しない標準化(RFC2251) されたディレクトリサービスプロトコルであり,近年では,ユーザ名やパスワードといった認証情報のみならず,メールアドレスやメールの転送先なども含めた,ユーザ情報の一元管理に用いられている.しかし,一方では,LDAPサーバのパフォーマンスや耐障害性がシステム全体に大きな影響を与えることとなり,システムの健全な運用にとって,LDAPサーバのチューニングが大変重要なものとなっている.本研究では,LDAPサーバのパフォーマンス計測ツールを作成し,この計測ツールを用い,LDAPサーバのデータツリーの構成とパフォーマンスの関係についての考察を行った.これにより,LDAPを用いた大規模システム構築時のシステム設計の指針を示せた.