2003 年 32 巻 6 号 p. 802-807
近年提案されている移動ロボットが環境内における自己位置計測をするのに利用するランドマークを環境地図として移動ロボット自ら作成するという手法には,各観測地点でランドマークを統合している手法が多数ある.しかし,この手法は同一のランドマークであっても観測方向が変わると統合できなくなってしまい,自己位置計測時に利用できるランドマークが減少してしまうという問題があった.著者らは,各地点でランドマークの統合を行わずに局所的に利用する新しい手法を提案する.この手法には,局所環境地図地点を決定する際,局所環境地図の作成地点が環境から自動生成されたランドマークの個数を基準に決定するという特徴と,二次元分布図投影を行い,自己位置計測の誤差距離を小さくするという特徴がある.