学術情報処理研究
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Print ISSN : 1343-2915
原著論文
ShibbolethとOpenAMの連携による認証レベルを制御可能なシングルサインオン基盤の構築
河野圭太稗田隆中村素典
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2017 年 21 巻 1 号 p. 71-81

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抄録

岡山大学では,利用者の利便性向上を目的として,各種サービスのシングルサインオン化を進めてきた.しかしながら,従来のシングルサインオン基盤では,利用者を認証する方式として,ID・パスワード認証のみを提供しており,連携するサービスの増加につれて,安全性の確保が新たな課題となっていた.そこで,2016年3月に更改した新統合認証システムでは,シングルサインオン基盤の認証方式として,ワンタイムパスワード認証の採用を決定した.しかしながら,従来のID・パスワード認証に加えて,常にワンタイムパスワード認証を要求することは,利用者の負担が大きいと考え,サービスの管理者や認証サーバの管理者が当該サービスの認証強度を高めたい場合,または,利用者が自身が利用するサービス全体の認証強度を高めたい場合にのみ,ワンタイムパスワードによる追加の認証が求められるようにした.岡山大学では,ShibbolethとOpenAMを連携させることにより,このような要求を満たすシングルサインオン基盤を構築した.

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© 2017 学術情報処理研究編集委員会
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