2018 年 22 巻 1 号 p. 83-91
広島大学では2008年度から毎年、全アカウント所有者にアカウント年度更新を行うことを必須化した。さらに2011年度からは、アカウント年度更新時に情報セキュリティ講習の受講を義務付けた。例年、年度初めから3か月間の更新期間内に約90%のアカウント所有者が講習を受講し、年度末までに約95%が受講を終えている。更新を怠ったアカウントは自動的にロックしている。なお、ロック解除は本人がオンラインで実施できる。本稿では、アカウント管理とID管理を別の枠組みで運用する広島大学の方法のメリットについて報告する。また本学での経験を踏まえて、ID管理主体での運用を行う大学における「情報セキュリティ教育必須化の方法」を提案する。