2022 年 26 巻 1 号 p. 20-31
九州工業大学では,全ての講義室と多くの共用スペースに無線LANのアクセスポイント(AP)が整備されている.APが学内に網羅されていることから,各APへの接続端末数とAPのカバーする面積を用いた密集度が定義できることに着目し,地図情報と共に密集度を図示するシステムを公開している.接続端末数は密集度以外にも応用可能なセンサデータの一種であることから,より大規模なセンサデータ集約システムの構築を検討した.特に,多数のセンサ,プロトコル,フォーマットで構成されたデータを受け入れ可能であり,同様に多様なシステムへのデータ出力が可能なシステムの構築を目的とした.本稿では,上記の仕様を考慮したパブリッククラウドを活用した大規模センサデータ集約システムの構築について言及する.