学術情報処理研究
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Print ISSN : 1343-2915
原著論文
デジタルトランスフォーメーションを支える新たなID―ID統合構想「OUID」推進の経過報告
松本 哲原口 直大大平 健司廣森 聡仁鎗水 徹猪俣 敦夫
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 28 巻 1 号 p. 16-22

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抄録

大阪大学では,大学全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)計画が策定されている.しかしながら,本学の情報システムは技術の老朽化,肥大化,複雑化が進み,業務の非効率化や高コスト,データ活用の遅れを引き起こす傾向にある.そこで,これらの問題に対応するため,大阪大学全体のDX化(OUDXと呼ぶ)に向け,DXを支えるICT基盤の主要な取り組みとして,ID統合構想「OUID」,ゼロトラスト対応ネットワークシステム「OUゼロトラスト」,学内共通プラットフォーム「iLPs-OU」の開発が進められている.2022年度には新たな本学の情報システムとして,OUID試行システムの初期プロトタイプが完成し,既存の本学の情報システムとの連携が進められている.さらに,2023年度からはOUIDを活用する「OU人財データプラットフォームプロジェクト」が立ち上げられ,DXを支える人財データベースの構築が開始された.これにより,学生や教職員が働きやすく学びやすい環境が整備されている.本論文では,特に「OUID」構想における新たなIDの導入と,その基盤となるOUIDシステムの構築の経過を報告する.

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© © 2024 大学ICT推進協議会

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