2024 年 28 巻 1 号 p. 87-97
大阪大学総合情報通信システム(Osaka Daigaku Information Network System: ODINS)は,大阪大学におけるキャンパスネットワークであり,学内の教育研究活動を支えるICT基盤である.安定運用を続けていたが,在宅勤務やオンライン授業の活発化や高度化・複雑化するサイバー攻撃への対応,DX推進等によるICT基盤への様々な要望に対応するためには現行踏襲での構成維持方針では対応が困難となってきた.第9期ODINSではこれらの問題を解決するため,システム構成の見直しやリソースの効率化を試み,要望へ柔軟に対応するための基盤整備を実施した.結果,新サービスを含めた基盤整備を実現し,柔軟な要望に応えるシステムとしたが,大幅な環境変化に伴う不具合も発生し対応に苦慮する側面もあった.納期という時間の制約もあったことから,手戻りのリスクを最小限になるよう努め,問題解決を実施した.本稿では,基盤整備に伴う課題および対策の紹介,システム更新に伴う環境改善結果と更なる課題を挙げ,今後の基盤整備方針について述べる.